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ゴミ

 ◆住宅地域のゴミ出し当番というのがある。
 分別ゴミなどのカゴを朝早く出したり、引っ込めたりという当番だ。
 家族が少なかったり老人ばかりだったり独身者だと、勤めとの兼ね合いで、けっこう困った役目かもしれない。時間的に合わせる事ができなかったりする人もいるだろう。また、朝早くが大変という人も。まあ実は、深夜出して置くという手もあります。現実的に。

 アパートなどではだいたい大家、管理人などがその代役を勤めてくれていることが多いだろうから、そういう巡り合わせには出会わないで知らない事も多い。
 東京や大都市などの一人暮らしが多い地域では、一人で一軒家などに住むと、こういう気がつかなかった役割分担に突然出会い、仕事も不規則とか外出がちだと、けっこう困った事になるのかもしれない。
 まあ、深夜出して置くという手もあります。現実的2(^-^;。

ゴミ_b0019960_13364122.gif 最近はゴミを荒らすカラスの被害もめっきり減ったそうだ。家の方の地域では、ゴミをポリバケツに入れて出す習慣に変えたのだ。ずいぶん単純なことだが、なんとも遠回りしていたものだ。
 ゴミ袋のままだとネットを掛けても引きずり出されるのだ、カラス君の執拗な攻撃では。そのせいかどうかカラスもずいぶん減った感じだ。以前は夜も早朝もと、かあかあと、屋根の上で聴こえたものだが、このところは静かだ。

 そういえばゴミ出しセットのことで、ある地域での揉め事もなにかのニュース記事で読んだ事がある。
 一人暮らしの老人と少し離れて暮らす娘さんが、「足の弱った親が怪我でもすると大変なので、私が代りにやるので本人の当番を免除して欲しい」といった内容だったと思う。
 何故か、「当番は当番だから、本人がやるべきだ」とか、いかにも『平等』という名の勘違いを降りかざして主張する、その地域の住人がいたらしい。

 「皆の決まりごとだ」というものも、臨機応変に考えられるような柔軟な頭でないと、どこか『平等という概念』が、ファシズム的にすり替えられていても、まったく気づかない鈍感な人種もいて、ことにそういう人に多くは「自分は常識人だ」と思っている。

 ◆前にテレビで観た、ドイツのある小学校から町の家庭に浸透していったというゴミの減少ムーブメントは、すぐにでも日本で真似できる賢いプランだなあと思った。
 ミミズのペットの生態研究をモデルにして、彼らがどんなゴミを食べてくれるかを観察したのだ。その学習で、子供たちは自主的に有害なゴミになる化学物質に敏感になった。
 学校の入り口に一つだけある、ちいさなバケツが唯一のごみ箱。それでもそこには、ほとんどゴミがないのには驚く。

 熊本の水俣では、回収されるビンの分別は色別にしても10種類にせまるという。
 ビンのリサイクル工場では、その地区から来る回収品たちは「ブランド物」といわれているという。
 水俣の痛みを伴う歴史では、工場関係の住人と被害者側の住民の分裂が長く続いたらしい。しかし、両親が工場関係の仕事についていて、そこから育った子供の代の役場づとめの人の努力が実り、世界でも優秀なゴミ回収の市になったそうだ。それで、後数年で一杯になるはずだった処理場が、30年先まで大丈夫・・というまでゴミは減ったそうだ。

 ブラジルでは、ひとりの日本人の柔軟なアイデアで、スラム街に溢れていたゴミを農家の余剰食料を買い取った野菜などとの交換システムによって、 二重の成果をあげているという。街に溢れたゴミを集めてもらって、その労力とひきかえに野菜を配給するのだ。低所得者の生活の向上とクリーンな街づくり。彼に対しての大きな感謝の声が聴こえてくる。
 彼が話すには・・日本にいてはとてもできないことだっただろうという。縦システムのハンコ待ちみたいな硬直したシステムでは試みることさえ難しいのだという。

 「ゴミ」、から出てくる話は、今の世の人、人、人の鏡みたいだ。

Commented by サンタパパ at 2005-02-03 04:06 x
ゴミのあり方もそうですが、下水などのあり方もそうですね。プラントの延長で水処理関係にかかわったことがあるので、現在も発展途上でかつケース・バイ・ケースに対応しないといけない難しい分野であることをよく知っています。
また我々が普段口にしている豚や牛の糞尿の処理と言うのも、普段はまったく意識しないで生活しているのですが、これを処理するために日夜努力されている方々がいます(基本は好気性微生物による生物処理になるそうですけど)。
Commented by past_light at 2005-02-03 18:13
ぼくもいろいろバイトなどで現場など垣間見た経験がありますが、
古紙の回収のゴミの現場では、運ばれてくる新聞とか段ボールとか雑誌とか、いろいろありますね。
これがちゃんと区分けされていないのがたいへんでめんどうです。
出す方にしてみれば、現場のことは知らないので、ゴミとしてむちゃくちゃ混ざったまま出している人も多いんです。
季節によっては腐敗した匂いでたいへんです。幸いぼくが短い期間で経験したのは真冬でしたから、匂いはさほど困りませんでしたが、
総じて、出す側にちょっとした労力があればそうとうゴミの処理のコストも労力も減るということはわかります。
一緒に作業していた若い人は「自分がいかに罪深いことをしていたか」と気づいたと言っている人がいました。
現場と言うのは人と社会の鏡です。
by past_light | 2005-01-28 03:06 | ■Column Past Light | Trackback | Comments(2)

過去と現在、記憶のコラム。

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