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年賀状について

特別擁護老人ホームに週に一度、三時間だけ夕食の食事介護のパートに行っている人が、今年は元旦にその日があって、そこであったというこんな話を訊いた。

いわゆる車いすでの生活や、認知症をわずらった老人たちばかりの施設。
認知症の一人の女性に一枚の年賀状が来た。手にすると彼女の表情がぱっと変わり、年賀状を胸に抱きしめていたそうだ。その女性は食事も普段あまり進まなかったが、その日はたくさん食べていたという。それでまわりがびっくりした。

ぼくは非常に義理堅くないので(笑)、このところあまり年賀状には熱心ではない。特にここ数年は無精がひどくなった。それでも何人かは毎年送ってくれる人がいるので、お返しの年賀状は必ず出させてもらっているのだが。そんな中には二十年以上会っていない人も多い。印刷されたご家族の写真を毎年見ていると、子供の成長などはいやいや時の経つすごさをひしひし、というぐあいだ。

で、年賀状はどうでもいい感じになっている自分がいたので、先きの話を訊いて内省してみた。それでそういう場合の年賀状の、ぼくも思い及ばなかった力を知らされた。
その年賀状を胸に抱きしめた女性を思うと、ぼくも年をもうすこしとったら(笑)、忘れそうな人に出してみようとなんとなく思っている。
忘れ去られた方がこちらの場合、出した年賀状はさて喜ばれるかどうかわからないのだが(笑)。
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Commented by ナカムラユエ at 2010-01-03 21:58 x
記事のおはなしステキですね。
わたしもことしから賀状再開しました。
なんやかやいっても頂戴するのは嬉しいですし、
人にしてもらって嬉しいことは、やっぱり自分でもすべきだなと思いまして。
それに、メールを出すほど親しくなくなってしまった人の場合、
はがきくらいの距離が案外心地よいのかもしれません。
といちつつ、この場をお借りして、
あけましておめでとうございます・笑
Commented by past_light at 2010-01-04 02:33
ナカムラユエさん、あけましておめでとうございます。
そうでしたか、そうですよね,いただくのは嬉しいですねやはり。
準備するのは・・(笑)、だけどぼくも次回からはもう少し熱を入れようかと思います.反省。

意外に聞く所によりますと、手紙とかハガキとか、入院している人とかには喜ばれるという話ですね。
ベッドだと、人に会うというエネルギーもけっこう大変な場合も多いようです。そういう意味でも距離的なものもありますね。
手紙やハガキは、直に内的な対話が可能なんだろうと思います。
本年もよろしく。
Commented by さすらい at 2010-01-04 22:22 x
心に響くお話しでした。私の場合、年賀状は、「おめでとうございます」とか「賀正」とかいった言葉は全く書きません。自分の現状を年に一度相手へ報告しているといった感覚です。
でも、外とのつながりが少なくなった人にとっては思い重意味があるのですね。考えさせられました。
Commented by past_light at 2010-01-05 02:26
さすらいさん、年賀状ありがとうございました。
家は近年、営業しよう、じゃなくて仕様(笑)のデザインですが、お返事出させていただきました。
ぼくはまったく「生きてます」だけ仕様ですね(笑)、大変失礼致しましたあ・・。
ぼくも聞いた時には「はっ」としましたね。
Commented by さすらい at 2010-01-09 00:56 x
お互い生存証明みたいですね。めでたいという言葉を入れると、自分で嘘くさくなってしまいます。虚礼だなあと。
Commented by past_light at 2010-01-09 19:36
ちょっとシニカルですね(笑)、、。
まあ、新しい年を祝ってというですから、特に個人的なことは置いておき、明けておめでとうございます。(笑)

子どもの頃は童謡の「お正月」の唄のような待ちこがれるような、過ぎる淋しさのような、あれ、確かに強かったのですが、懐かしい思いです。
あ,お年玉がないせいかな(笑)。
Commented by さすらい at 2010-01-11 01:32 x
「お正月」という言葉を聞くだけでお年玉やごちそうを想像して楽しかったですね。なんだかわからない。わくわく感。私の子供のときは、クリスマスは特に何もしなかったので、お正月が特別な時間でした。紅白を見て年越しなんてのより良かったです。お正月だけいつもと違って「おめでとうございます」と挨拶するのも新鮮でした。
Commented by さすらい at 2010-01-11 01:35 x
そうそう、子供の頃はあんまり明日のことは考えず、いつも「今」を生きていました。あれも良かったです。もういちどその境地になりたいと思っていたら、退職してやることがなくなり、明日の仕事の心配もなく、またその頃に近づいています(笑)
Commented by past_light at 2010-01-13 01:06
そう言えば,先日テレビでまどみつをさんをやってましたが、ものすごく子供の感性を続けているのに驚きましたね。森羅万象への無垢な視線がやはり鍵なのかなと思えました。
Commented by さすらい at 2010-01-13 02:44 x
100歳のまど・みちおさんが去年に2冊の本を出しましたね。番組では確か赤ちゃんの話を朗読していました。普通の感性を持つことも難しいのに、大人の目だけでなく子供の目ももって複眼的に生きている人がいるというのは驚きだし救いも感じました。
by past_light | 2010-01-03 20:35 | ■Column Past Light | Trackback | Comments(10)

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