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青い夏〜青春編

何となく思いだしたことを書いて、同年代の方には共感を得たりして(笑)、思わぬことに続きを書かなくちゃ、と青く夏ってます(これがオチだと楽ですが)。

だいぶ中身をはしょって書いたので、居候になる際のエピソードをまず。
新聞配達の一年めは、同じように上京した同じ年の人と、近くの町の下宿の4畳半をあてがわれて、彼と同居する形で始まりました。

これは、構想も想像も全然違っていて、それは実は東京駅に着いて、すぐに新聞の本社へまず出向いたときから、ガラガラ崩れたイメージ。このことについてはいろいろ知る人ぞ知るの世界ですので、今回は省きますが、同じように内定をもらい、上京していた同じ年代の男たちの涙と、その前に置かれたアンパンなどの情景から、ぼくの東京は現れたのだった。

それはそうと、ぼくの居た新聞配達店は、2年めに一人部屋がだいたい通例みたいになっていました。

まあ、狭い部屋ですが、荷物も少ないし、寝床を並べての、ふたりで住んでいた期間もそれなりに楽しい思い出も多い。

その彼とは一番の仲になりましたが、ぼくが居候を決めた頃、ちょうど彼が免許取り立てで、ぼくがレンタカーを借りて彼に頼み、無謀にもはじめての遠出というかたちで引っ越しの車を運転してもらうことにしました。荒川区の某所から江戸川区の某所へ、どのくらいの時間で着くのか把握していたのかも記憶がない。

引っ越し当日の朝、「きのう、飲み過ぎちゃってさ」と現れた彼はへらへら笑っている。
こいつはこのころ、近所のキャバレーに通ったりして、「オヤジ」と同僚から言われているころだ。
「大丈夫だよな?」と訊くと、返ってきたのは「コーヒー二杯飲んできたから・・」と妙な説得力のない答え。

上京して最初にふたりで買ったおそろいの勉強机は、彼の部屋の近くにある物置に置いておくことにしたので、荷物の一番大きい箱は月賦で買ったハイファイステレオセット。こんなもの居候宅の何処に置くのか迷惑もなにも考えても居ないワタシ。

いよいよ走り出したレンタカー。
友人には初めての長時間の運転だ。それでまたはじめての高速道路に入る。なんだか安全運転しちゃっている友人。何度も後ろからクラクションの音がする。友人は「先に行くように合図して」と言うので,窓からぼくは手を出して振り、「お先へどうぞ」の合図をする。
ばおばおっ・・と、やがて後ろから迫ってくるダンプにすれすれに追い越される。ほんとに冗談じゃないすれすれだ。運転する友人は「とにかく、謝っといて」と前方から目を離さない。
ダンプとすれ違い様、窓から顔を出した鉢巻きしたあんちゃんに、「こら、なにぼやぼやしとんねん。レンタカーやろ、しらんぞ」と怒鳴られながらの、ひやひやの連続また連続の高速道路。ぼくは「すみませーーん」とひたすら何度も頭を下げたものでした。

しかし、怖いもの知らず,とはよく言う言葉ですが、振り返ると「怖いもの」という認識もなにも、ともかくなんにもない、知らない、意識に上らない状態,そんなものが「青春」のある種「すごさ」かなと今にして思うこと。

あのときふたりして死んでいたら、ほんとに青い夏で終わったな・・,
というところでオチ、いやなんとかつづきますかどうか?。
Commented by さすらい at 2009-07-08 21:46 x
 私の最初の引っ越しは、高校から借りてきたリヤカーをつかいました。持ち物が少なかったのです。テレビもステレオもなくて、わずかばかりの本とラジオだけ。人の出入りだけは多くて、その頃からつきあいが今も続いている友人が何人かいます。人の関係が青春のすべてでした。
~青春編~というのはいいですね。次はどんなタイトルか楽しみです。
Commented by past_light at 2009-07-09 01:18
リヤカー、すばらしい(笑)、あれは映画のなかでしかだんだん見れなくなりましたが,そういえば、友人がリヤカーで引っ越して,手伝ったことがありました。
青春編から、いきなり中年編へとはいけないですね(笑)。
Commented by さすらい at 2009-07-09 12:41 x
青春編の次は、恋愛編でしょうか。それとも続青春編とか。学園編とか。仕事編もありますね。怒濤の執筆をお待ちしています。
Commented by past_light at 2009-07-09 18:32
恋愛編まで行くと、どろどろ・・・(笑)いやなんだか台帳編たらんとして、回顧録めいてきますね。
カサノバ回顧録みたいにやりたいものですが、そんな遍歴はないので残念ですが,見送ります(笑)。
by past_light | 2009-07-08 18:24 | ■コラム-Past Light | Trackback | Comments(4)

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