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あなたは夢想家ですか?

b0019960_16204699.jpg「ベーシック・インカム—基本所得のある社会へ」 ゲッツ・W. ヴェルナー

ゲッツ・W. ヴェルナーさんの著書、「すべての人にベーシック・インカムを—基本的人権としての所得保障について」を先に読んでいたので、対談形式の内容が多いこの本は、ある意味でとても読みやすく感じた。
しかもヴェルナーさんの受け答えは非常に知性あふれるもの。

対話「労働をマニアック視することで、みんな病気になる」で、懐疑的、既知的な古い思考の持ち主と思われる対話者の「いじわる」な質問に答えるヴェルナーさんのゆとりある態度とその内容。

古典的労働の様々な場面で機械化され、人の手を必要としなくなって行く現代の変化の中において、すでに労働と所得を結びつけて考えるのは無理がある。
今も日々ニュースに見られるが、雇用創出に相変わらず固執するパラダイムの限界が指摘される。

この人の話を訊いていると、人が過去から何を学び,正しく新しい思考を持てるか、捕われない思考の飛躍を現実にどう結びつけられるのか、興味つきない、あまり類を見ない人物だ。ヴェルナーさんが社会のことを考えるようになったきっかけはゲーテ、シラーなど古典作家の読書だという。

ヴェルナーさんは、究極の目標として「不安のない社会です」と言う、それはとてもシンプルで共感する言葉。

*パラダイム(paradigm)とは、ある時代や分野において支配的規範となる「物の見方や捉え方」のこと。

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by past_light | 2009-08-29 16:31 | ■Column Past Light | Trackback | Comments(9)

おかしなギャラリー

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iPodの無料アプリで、いつもの写真もいろんな表情。完成度高いソフトだ。
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by past_light | 2009-08-27 00:35 | ■ちょっとミニメモ | Trackback | Comments(2)

トラッドソング シェシェ

サントリーのウーロン茶のCMソング集の最初のアルバムを借りてきた。
以前から、中国語って、話す人によってずいぶん違う感じで聴こえるのが不思議でしたが、中国の少女的な発声によることばのなんと可憐なことよ。
早口でまくしたてる商人とか政治家とかの言葉とは違う国の言葉に聴こえるのがまた不思議。
でも、きっと、きっと、日本もなんだろうね。

アマゾンで視聴できます。下記のトラッドソング、この曲がすごくかわいくて好きです。
16. 太湖船1
こちらがページ
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by past_light | 2009-08-22 20:11 | ■ちょっとミニメモ | Trackback | Comments(5)

高い理念が現実認識を伴う

「すべての人にベーシック・インカムを—基本的人権としての所得保障について 」
ゲッツ・W. ヴェルナー (著) 渡辺 一男 (翻訳) 現代書館

■ 高い理念が現実認識を伴う

b0019960_16222904.jpg著者は、ドラッグストア・チェーン「デーエム」の成功した経営者であるという。
ベーシック・インカムという言葉が聴かれるようになった昨今、ネットなどで見つけるその内容は、なにかどこか現在にただ迎合的で、しかも至極消極的な賛成意見、または古い思考の反対意見という印象がする。

しかし、この著者の理念と認識の高さはすばらしい。有能な経営者としての経験と深い洞察などが古くさいものではない説得力を持つ。自社店舗で売り場に立つ人材への著者の眼差しによる長年の見識は、現在の経営者の人にも目から鱗の深いアドバイスにもなると思う。

著者がドイツ人で、自国の状況とを照らしての内容が主体なので、情報に乏しい日本人のぼくには掴みきれないものがあるが、ベーシック・インカムというプランがシンプルで現実にも即し、冷静で高い理念であることが伝わる。
著者がシュタイナーから影響を受けた新鮮な思考,意識を持って生きてきたということも感じられます。
こういう理念が実現されるという時の人類は、新たな次元に入っていくことだろう。

ベーシック・インカムがまずドイツで実現して欲しいが、日本でも話題が増えるにつけ、ぼくらの世界の希望になる日が待たれる。


「私たちが事実上とっくにそこで生活しているパラダイスのような状況を現実のものとして受け入れて,これを利用することに対して抱く恐れは、おそらく生まれつきのものか,受け継いだものにちがいありません。
まずすべてがつねに供給可能であること,全員にゆきわたる十分な物質があること、・・・まだ把握できていないか、あるいはまた理解しようとしないのです。・・・中略・・・

ベーシックインカムは市民全員を百万長者にすることはないが,人間にふさわしい生活と社会参加を可能にするでしょう。もちろんベーシック・インカムによって各人が金銭的に大飛躍を遂げることはないし、まして贅沢な生活を送るなどということは論外です。しかしそれでも、ワインボトルの口のように狭い隘路は、ベーシック・インカムという余地が与えられることによって、なによりも気持ちの面で非常に広げられるでしょう!所得が保障されることは,市民をのっぴきならぬ生存不安から解放するはずです。----それによって彼はまず彼自身のために何か意義深いことを、そして社会にとって何か有用なことをおこなうのに必要な自由裁量の余地を手に入れるのです。・・・」

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by past_light | 2009-08-21 17:07 | ■Column Past Light | Trackback | Comments(29)

おやすみ

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by past_light | 2009-08-19 19:29 | ■ちょっとミニメモ | Trackback | Comments(11)

ベーシックインカムについて入門

★BS11「にっぽんサイコー!」第44回2009/01/24(土)放送/ユーチューブ
★ベーシック・インカムとは何ぞや/田中康夫

★山崎元ブログ記事
山崎元ブログ記事補足など
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by past_light | 2009-08-14 02:35 | ■ちょっとミニメモ | Trackback | Comments(30)

上映終了後のエレベーター

ぼくは,昔、八ミリ映画をつくったことがあり、ほとんど一行づつの短いアイデアの羅列なのだが、巨匠たちの映画から感銘を受けたショットの記憶が書いてあるメモがある。たとえば・・。

・転がるボールをパンフォロー
・市川崑の早いカット、音声先行、間の抜けてぽかんとした表情・・
・勘違いだが,「それから」の見事な藤谷美和子の手の動作・・
・森の中へ消えるブニュエルの放浪者・・現われる別のふたり組・・
・スローモーションでの水の落下ショット
・雨の中のふたりのアップ,雨が美しい・・
・「急速なパンは赤に対しては効果的だが,くすんだ緑などに対しては効果的ではない。・・新たなコントラストを作り出すものでない限り・・。」(アントニオーニ)

・・などなど読んでいると、映画が好きってことは,一見どうでもいいような、なんでもないシーンに惹き付けられるものである。
中に,できたら映してみたいようなアイデアがあり,「アスファルトに列をなして生えている耳」なんてシュールなものもある。
が、ストーリーの事はほとんどメモがない。

結局つくった映画には、存在を忘れてほとんど参考にしなかったメモだが、いくつかは頭の中に残っていたらしくてそれらしきシーンをつくっている。
それで、ああ、この情景はいつかあったことだったと思いだしたエピソード。


「映画館で,上映が終わり、帰りの下りエレベーター。
後ろ座席にいたふたりの女の子も同乗してくる。
さらにエレベーターの箱の後ろから、ぼくには同乗しているみんなが見える。
幾人かの男たちがむずかしい顔をして沈思黙考している。あきらかに映画の余韻に内省しているのだ。
エレベーターの中はしーんとしている。
ふたりの女の子は「くすくす」と顔を見合わせて笑う。
一人の女の子が「はーっ」とため息をつき,「あー疲れた」と声を出す。
もうひとりが肩をすぼめ、くすくす笑いながらうなづく。
突然大きな声で「ね、●●のケーキ買って帰ろー」「そーねー」とふたり突然元気になる。

エレベーター、着地し、「チン」と鳴り、扉が開く。
正面には、これからの鑑賞を心待ちにしての期待に満ちた映画青年とおじさんたちの顔」

これナンの映画だったんだろうー・・。
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by past_light | 2009-08-01 20:18 | ■主に映画の話題 | Trackback | Comments(42)

過去と現在、記憶のコラム。関連ありなTBはラヴリー。リンクはフリー。コメントはブラボー。


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