<   2005年 09月 ( 2 )   > この月の画像一覧

いつも増殖するのは過去

 実在するのは現在の一瞬だけで、過去も未来も、現在のぼくら個体のこの「思いの中」にしか存在しえない。

 なのに、そこで不思議なのは、過去には、写し取られた映像が増殖するという特権だ。

b0019960_14242817.jpg
 

 フランスの絵はがきに残る、この可愛い子供と犬も、とっくにここでしか知りえないのだろう。


 八十を直前に亡くなった、義理の母の少女の頃の写真。
 あちらで、この頃の姿に身も心ももどって、ふるさとの至福に喜び安らいでいることを想像して、しずかに冥福をお祈りする。

b0019960_14411914.jpg

[PR]
by past_light | 2005-09-24 14:49 | ■Column Past Light | Trackback | Comments(0)

「チェン・カイコー(陳凱歌)監督」の「花の影」

 「チェン・カイコー(陳凱歌)監督」の「花の影( 風月 )」。
 今は亡き張國榮(レスリー・チャン)と、以前からチャン・イーモゥ監督の映画でお馴染みコン・リーが主演。
 チェン・カイコー監督は「 覇 王 別 姫 ~さらば、わが愛」が、もう有名な傑作と誰もが認める人である。
 とはいっても、テレビで「花の影( 風月 )」を観ながら、登場するふたりの俳優と、その骨太でありながら繊細な映像、主題の語り方を追いながら、多分あの監督だろうと思いつつ観ていたのだった。

 この監督の名前も知らない頃に観たテレビの深夜シアターで、「黄色い大地」という深く感動した映画をいまだに思い出す。そういえばイーモゥ監督は、「黄色い大地」では撮影カメラマンだった。この映画も、その繊細さと骨太の共存する表現が、より主人公たちの悲しみを際立たせていた。

 「 覇 王 別 姫 ~さらば、わが愛」は鳴り物入り・・というように有名な作品になったが、この「花の影( 風 月 )」と重てみると、その舞台になる過去の中国の時代背景と密接にあるゆえの、その登場人物たちの肉体の外なる翻弄される運命・・。
 しかし実のところ作者の伝えたい主題は、その独特な色彩感に託されるように、彼らの体内の内なる激しさに、それすら覆い尽くされるほどの「愛の感情、情念の現れ」の映像化だと感じられる。
 彼らを翻弄するうつりゆく時代の物語りも、いわばそのバックグラウンドでしかないのではないかと思われるほどである。

 また、中国の映画には、胸を露出するようなラブシーンはまったくない。なのに、この監督の映画は、頬が赤くなるような情念のラブシーンが強烈に感じられる。それはチャン・イーモゥ監督の初期作品にも感じられるものだ。

 見えないところにもっとも見るべきものがある。それを感性で観る力を、芸術とは養うものなのか。なんて、へ理屈は無しで感動する映画です。
[PR]
by past_light | 2005-09-14 22:49 | ■主に映画の話題 | Trackback(1) | Comments(2)

過去と現在、記憶のコラム。関連ありなTBはラヴリー。リンクはフリー。コメントはブラボー。


by Past Light
プロフィールを見る
画像一覧