ボウリング・フォー・コロンバイン

 このドキュメンタリー映画について、映画の内容については他の人のブログを読んでいると、ほぼ書くことがなくなるので、感じたことを書いてみたい。

 語られる話は深刻だし、リアルで頭を抱えたくなるしろものなのに、なんてエンターテーメントとして成立しているんだろうか。それにまず、マイケル・ムーアという個性に脱帽する。
 しかし、それが糾弾されている国そのものの個性、アメリカらしいスピーディでテンポのよい進行で、挿入されるアニメも効果的に彩る演出。なんとも観ていて正直言っておもしろい。それが不謹慎に思われると、どこかで自分の心の良心という条件付けに引っ掛って人はあわてるかもしれない。
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 突撃インタビューというと、遠慮なしにずけずけ無骨で無神経に・・、と先入観を抱きやすい。しかしムーアは、あのファーストフード中毒がもたらしたとしか思えないアメリカ的な風ぼうで、実に繊細で気持ちのやさしい、やさしい対応をする人だった。

 しかしいわゆるドキュメントされているアメリカの姿は、ある世界が行き着く先をすでに象徴的に見せているんだろうし、それは日本のここ何年かをみても加速しているものかもしれない。

 惨劇の状況を伝える映像なども、僕らは凍り付いて観ているわけだろう。それには、映画監督のルイス・ブニュエルが、ずいぶん昔に言った言葉も思い出された。
「過去シュールレアリスムは、最も過激な芸術運動であった。・・しかし今日では社会そのものが過激になり、芸術の解説に暴力を使うのは、あまり効果のないことになった」

(ボウリング・フォー・コロンバイン2002年・カナダ)
映画のオフィシャルサイト→http://www.gaga.ne.jp/bowling/
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by past_light | 2006-11-27 18:46 | ■主に映画の話題 | Trackback | Comments(0)

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