無用の妖怪

 「妖怪大戦争」という映画。
 多分、水木しげる原作の映画化だろう。最初を見逃して途中から観ました、テレビ録画。
 ぼくは日本のお化けが好きです。伝統芸ひとすじ、専門職みたいな妖怪たち。

 映画はだんだんSFXふんだんで、ハリウッドスタイルなメカが登場するのはちょっと意外でひいたんだけど、日本の妖怪たちは水木しげるの精神をちゃんと受け継いでいる。
 どうにも戦えないキャラばかりで笑えるが、全国各地から盆踊りと勘違いして集結する妖怪たちの数で勝負だ。

 パワーレベル段違いな帝都悪役にどうやって勝かと言うと、そこが水木しげる的妖怪たちの見せ場なのである。
 ネタバレだけど、ネタがばれた方がいい場合もある。
 ぜんぜん頼りにはならないはずの「あずきあらい」。
 誠実に、ばか正直に、ざるのなかのあずきを数えるだけが取りえの妖怪が偶然の救い主になる。これぞ無用の用。悪意や憎しみだけが餌の悪役に、ひと粒の健康食品がやさしく決定的なダメージを与えるところが世界へのメッセージだ。

 水木先生はクレジットの最後に登場して、「憎しみだけの人生など無意味だ」のチャップリンの独裁者よりもすごく短いメッセージをぽつりと言う。
 「戦争はよくないです。ハラが減るだけです」

紹介サイトみっけ。↓
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=4975
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Commented by 蚕豆 at 2006-08-15 11:41 x
敗戦(僕的には終戦じゃない)記念日の今日、人生いろいろ、ひとそれぞれだろうが、僕としては朝からテレビを観ていて、不快のひと言だった。

日本は命がけのケンカに負けたんだ。原子爆弾を二発も落とされて、なんでも言うことを聞きます(無条件降伏)、だから命だけはお助けください(日本国、民族の存続)と、あの時、アメリカや中国に土下座をしたじゃないか。

時代劇のヤクザの出入りで、よくケンカに負けた一方の親分が「次郎長、オレが悪かった。オメエの言うことは何でも聞く。だから、この通りだ。許してくれ」なんて言っておきながら、しばらくすると「あの時は、ああ言ったが、やっぱり次郎長の野郎、勘弁ならねえ」とか、そんなセリフがあるじゃないですか。
Commented by past_light at 2006-08-16 00:43
蚕豆さん、新しいブロクが公開になりましたらお知らせください。
テレビのニュースの一こまぐらいしか今日は見ませんでしたが、コイズミさんは妙に饒舌に説明してましたね。
一方的に心情、信条を吐露するのは誰でもできますが、相手の気持ち、話を聞きながら、コミュニケーションとしてできるヒトは少ないのかも知れないです。

これについては書きたい気持ちもあったんですが、またゆっくり考えます。
しかし、なんだか、亡くなった当事者には関係ないとこでパフォーマンスして目立っているようで、ずいぶん方向違いでしょう。
それがナルシズムコイズミのパターンですが、ナルシストは共感するヒトが多いわけです。

神社の売店のヒトの話がニュースに載ってましたけど、8.15日はいつもお休み。
こんなことになる前までは静かでよかった。ということです。
by past_light | 2006-08-14 19:34 | ■主に映画の話題 | Trackback | Comments(2)

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