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本日の雑感

 最近、猫だけにはやさしいと言われる。もちろん家人にである。歌人なら歌で返したいが、「ウム」と言葉を飲んでやりすごす。
 日々、否定できない心当りもある。多分三匹の猫との別れが、すべての生きものに、人間は例外として(笑)、哀れみの情を強く養った部分が大きいとおもわれる。この失われた十年、(言ってみたかっただけだが) 猫の死を看取る出来事は、ボディブローのようにどこか効いていて、しかし、といってなにが失われたかは謎なのだ。

 家人に言われるように、三匹もの猫を、同じように死に逝くまでを見届けるというのは珍しいらしい。昨年死んだ猫は、てっきりふだんの野良生活同様の状態から見て、どこか行方不明ということになるのだろうと想像していたが、昨年の春のブログに書いたようにしっかり畳の上、、みたいなかたちで見送ることになった。

 最近は、まったくの野良たちとの出会いが多い。彼らの何人かとは、もうこの二年ほどでいくつかの別れがあり、なかにはやはり、ある日ふっと消えて二度と姿を見ることがない場合が多い。また新たな出会いも多いが、これが人間とだったら交際費がたいへんだ。ともあれ猫にだけはなかなかモテル人だと思われているだろう。冗談はともかく、親しくなればなるほど、なにかどこかで決意が必要だし、ある意味では冷静さ強さも必要だ。

 それはともかくとして、下記のようなニュースはとても腹立たしい。無抵抗の生命、弱いもの苛め、無感覚、という現代の風潮をすごく象徴しているような(四つもの穴を開けてまで除草剤を注入するというやりかたも)、衰退する慈悲心の霊長類がした恥ずかしい行為のひとつ。
「杉の巨木に除草剤注入される 和歌山・丹生都比売神社」
http://www.asahi.com/national/update/0615/OSK200606140056.html
Commented by coeurdefleur at 2006-06-15 12:54
生き物との別れはつらいもので、ペットの死を想像しただけで
涙の出てくる人もいますのに、樹に穴を穿てる人もいる。
どっこも違わぬ同じ人ですのにね。


「猫だけにはやさしいのね」
歌で返してご覧になって^^
Commented by past_light at 2006-06-16 01:35
柊さん、いよいよ梅雨ですねぇ。。
野良だと毎日どうしても雨に濡れる機会が増えますね。そうしないと食事にありつけない。

人間もいろいろで、精神にもまさしく地獄から天国まで幅がありましょう。

ネコにだけ やさしいコドモ ドコモだけ♪
Commented by coeurdefleur at 2006-06-16 06:49
う~ん、そうきたか!
>歌人なら歌で返したいが、
と、おっしゃるだけあります(笑)
Commented by past_light at 2006-06-17 01:16
柊さん、歌でなくて句で遅松。
by past_light | 2006-06-15 02:34 | ■コラム-Past Light | Trackback | Comments(4)

過去と現在、記憶のコラム。

by Past Light