映画館の非常に不幸な状況

 映画館の非常に不幸な状況というのがありますね。いえ観客の入りとか経営状態とか、そういうパブリックなことではなくって、観客のひとりとして困ったこと。

 ちょっとむかしまでの映画館というのは、前の席に背の高い人(または頭部のでかい人)が座ってしまっても、混んでいる時は他に移ることもできずに窮屈な思いをしました。 最近はそういうことも、だいぶ多くの映画館では解決されている様ですが。そのせいで、異常に座席の列が上り坂になっていたりするところもあります。そういうところは後ろの席なんてもうスクリーンの位置より目線が高かったりします。それも、なんか落ち着かない・・・。

b0019960_19322892.jpg しかし困ったことで、もっとも印象的な出来事というのは、これも昔のことになりますが、神田にある岩波ホールで、小栗康平の「伽椰子のために(椰--ヤという字は間違いですがフォントにない)」を上映最終日に、もう一度観に行った時のこと。

 この映画は、ものすごく静かな悲しい映画なのですが、最終日ということでもあり満員で、しかも監督の挨拶までありました。それはまあよかったんですが。
 映画が始って暫くしたときのこと・・、スクリーンにむかってカメラのフラッシュをたいて写真を写している大馬鹿者がいたんです。
 「カシャ」っというシャッターの音もかなり迷惑ですが、それを上回る迷惑な出来事は、何度目かのシャッターの音に剛を煮やした近くに座っていたらしきオジサンが、怒濤のごとく怒鳴りはじめたんです。

 その声が「一括!!」というのではなくて、(気持ちはわかるが)もう、しつこい。近くにいたらしいカメラの主に、脅迫まがいの暴力的な怒りの説教にエスカレートして終らない。その怒鳴り声で、もう映画を観ているどころではないです。その声はいつまでも静まることがなく、仕方なく映画館の人がなだめにかかって、ロビーにその関係者を出してはくれたのですが、肝心な静かな場面はもう、・・・誰も、覚えていないでしょう。
wave
 ロビーに出てからも、そのおじさんの大きな声は響き渡っていました。ぼくは、2度目だったので、くやしいけど諦めましたが、初めてで最終日の1回きりの入場制限・・。そんなひとには、映画よりもこの事件のほうが印象に残ってしまったでしょう。
 ちなみに、そのシャッターを押している場面というのは、この映画で主演でデビューした南果歩の一応ヌードの場面です(^-^;)。

 ・・もっと昔のことになりますが、竹下景子-(現在を想像してはいけない(^_^;)-のヌードシーンがあった「祭りの準備」という映画のリバイバルの時にもそんなシャッター、フラッシュの馬鹿もんがいました。

 その時以来、ぼくは思ったんですが--光で投射されているスクリーンをフラッシュ焚いてうまく写るんだろうか?--疑問が湧いて、その後もこの疑問は答えが出ていません。 誰か、そんな大馬鹿もんがいらしたら、正直に教えてほしいですね。けして過去の時効になる過ちには、罵声をあびせたりはしませから。(1999.5記述 2004.9修正・加筆)

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Tracked from きょうのわたくし at 2004-09-18 10:53
タイトル : 老人と「ラスト・サムライ」
映画館の非常に不幸な状況  私が最近よく行くのは、二駅先のシネ・ピピア。  小さいけど、座席はシネコン並でとっても快適。待合い喫茶の名前がバクダット・カフェ(だったと思う)なのはかなり恥ずかしいけど、まあ……仕方ない。地元の人が一生懸命やってる映画館で、アート系、メジャー系ごっちゃで遅れてやってくれるし、時々、企画物のリバイバルもあるしんで、名画座もない今、ものぐさ故に見逃しが多い私には便利。  んで、夏前に「ラスト・サムライ」に行ったです。母と一緒に、「母と子の映画教室」第○回で(実家の恒例行事)。映画はよかったんだけど、今日は映画の話じゃないの。  説明が遅れたが...... more
Commented by acoyo at 2004-09-17 22:29
こんばんわ~。
 それって、パソコンもそれを使った画面キャプチャーもない時代には、多々あったことのようです。私は目撃してませんが、アニメ映画なんか場内から一斉にフラッシュが焚かれていたとも訊きます。
 それで、そーゆー人が自主したらご連絡ください。psat lightさんが撮影可能の有無を確認し、赦した後、この私が密やかに粛正します(笑)。
Commented by acoyo at 2004-09-17 22:29
あ、自首でした。ごめんなさい
Commented by epokhe at 2004-09-18 00:10
こんばんは。
リンクありがとうございました!

私は今まで、スクリーンに向かってシャッターをきるような人には遭遇したことはないですが、ほんと、きちんと写るものなんでしょうかね。
「映画館の非常に不幸な状況」。。。past_lightさんが、今後はもうこんな状況に居合わせることのないよう、お祈りしてます(苦笑)
Commented by past_light at 2004-09-18 02:14
acoyo さん、
こんばんは。そうですか、そういえば、パソコン、そんな言葉も聴かなかった頃かな(^-^;

そうすると、その頃の人は結構なお歳にもなりますので、時効もいいとこですね。
・・ん、単にフラッシュでうまく写るかどうか知りたい・・そんな寛大な気分になります(笑)・・ちがうか。

epokhe さん、
こんばんは。こちらこそ、ありがとうございます。
マチス展、楽しみになりました。
じっくり見計らって時期を決めたいと思います。(笑)
いっときピカソ好きで、マチスは白い眼で見るように努力していた時期もありましたけど、
それは不条理で無理というものでした。(笑)
Commented by acoyo at 2004-09-18 11:16
ピカソは青の時代が好きです(通俗的?)、マチスの方が好きです。でも、ミロとかクレーの方がもっと好きです(少女趣味?) ここ十年ほどはベーコンと、特にホッパー(もっと通俗的?)にはまってますが、同居人が出張でアメリカ行ってしこたま原画を観てきた時は、しばらく口をききませんでした(藁)。

んで、この記事、トラバさせていただきました。来てくださいね~。
Commented by past_light at 2004-09-18 18:53
トラバありがとう。
ミロとかクレー、少女趣味じゃなくてええ趣味です。
ベーコンとは、腐乱死す・ベーコンですよね(笑)、ずいぶん昔に東京の展覧会行きました。もう亡くなったと思いますが、アトリエの写真がすごかったです。絵は好きとか嫌いとか言えない部類の魅力ですね。
大江健三郎さんが同時代として、ひどく好意を寄せていたの、覚えてます。
by past_light | 2004-09-17 19:53 | ■主に映画の話題 | Trackback(1) | Comments(6)

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