ブログトップ
恋するトマト
b0019960_18153857.jpg
大地康雄が企画・脚本・製作総指揮・主演。とクレジットで驚いたけれど、映画の製作に対しての思いが伝わるできあがり。
物語の始まりから登場する富田靖子との、農村でのほのぼのエピソードから、いざ急展開。
次に関わるルビー・モレノとの経緯で舞台がフィリピンに移ってからの意外な展開といい、観ていて物語に引き込んでくれる。
富田靖子もルビー・モレノも、なんと前半の短い登場だけの贅沢な配役で心残りするほど。
ルビー・モレノは久々だったけれど、すごく女優の質、才能を感じさせるいい演技だと思う。ぜひ女優を続けて欲しいと思った。

フィリピンで失意と放浪の後の主人公の大地康雄の活躍。
それについていく観客としては、フィリピンと日本の関係のリアルな現実 (いわゆる例えば人身売買的に世界のベストテン、10位の日本のこと) などを見せつけられる。我々も複雑な思いでドラマを観て行くので、主人公の心の軌跡と重なって、ドラマとして成功している。
やがて出逢うアリス・ディクソン演じるフィリピン女性が素敵。
その素敵な女性との出会い、そこから映画は (門外漢で恥ずかしいが) 農業の面白さ、苦労などのメインテーマに回帰する。
観終われば、わかりやすい構成だけど、制作者の誠実な気持ちが余韻に残る。

しかし、実のところその茨城の農家も、きっと苦しめている「現在」の放射能のことも脳裏に浮かばずにはいられない。
大地、自然の恩恵、そこへの暴力が、食する人間や生物に還ってくること、事実として忘れてはならないことだという思いがさらに強くなる。
[PR]
by past_light | 2012-02-09 01:26 | ■主に映画の話題 | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://past.exblog.jp/tb/17769475
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by さすらい at 2012-02-09 21:39 x
面白そうな映画をご紹介くださりありがとうございます。映画そのものは見ていないのでコメント出来ませんが、タイトルだけでも引きつけられそうです。心に留めておきます。
Commented by past_light at 2012-02-10 01:07
先日、BSのTVで放映していた映画です。
今観ますと、制作時では思いもしなかっただろう農業の現実に、やはり思いは動きますね。