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青い夏

夏の到来を予感させる一日。
暑い。といっても、あの35、6度はあたりまえ、という夏真っ盛りに比べれば、まだ今日などはかわいいもの。

夏は人の身体も何か若返るのじゃないか,と近年よく思うのは年を取ったから言えるような話だが、まだ暑さに慣れていない体はへたりやすい。

二十歳になるかならない頃、今考えれば根無し草のような生活をしていた。
東京に出て来てから2年目。新聞配達で寝食の安心を得て学校に行きながらも、上京当時の初心も薄れた頃。だんだんと心根もストレートじゃなくなってきて、思い立ってバイトを掛け持ちし、少しお金を貯めて、寝食の保証と引き換えのような新聞配達の毎日のスケジュールに縛られている生活から抜け出そうとした。
早朝の配達の時間に起きれなくなって遅れたりし、加えて居ずらくなる状況になった。
しかたなく、辞めるまでは配達店の正面に間借りしている同僚の部屋に泊まって、寝坊しないようにした。

その後は,掛け持ちだったバイトの同僚の同じ年ぐらいの友人の好意で,彼の四畳半のアパートにとりあえず居候をしたが、夜な夜な青い議論をしているうちに折り合いのつかない思考に拘った僕らは、隣の住人から「うるさいから静かにしてくれ」と言われた。
青くて頑固な思考の溝にハマったぼくらはうまくいかなくなる。やがて近いうちにぼくはそこを出て行かなくてはならなくなった。
ぼくはバイトもやめて、少なくなった所持金で九州の長崎のはずれの実家までいったん数日帰ってみようと思った。

つづく・・(笑)
Commented by のら at 2009-07-07 19:59 x
私小説・・いいなぁ。
同じような経験があるので、リアルに共感できます。
わたしは新聞配達、場所覚えられなくて、2日で挫折しました(笑)
Commented by さすらい at 2009-07-07 20:02 x
 とても興味深い連載が始まりましたね。続きを楽しみにしています。拝見しながら、自分の同じ頃のことを思い出しています。
 私は高校2年からずっと下宿生活をしていました。1日の生活費が100円ぐらいでバイトもいろいろやりました。デパートの配達からはじめて、家の解体、道路の側道掘り、などはじめは力仕事をしたのですが、非力なので、最後はビル清掃のバイトに変わりました。これが結構長く続きました。その頃のことを思い出しました。
Commented by past_light at 2009-07-07 20:55
のらさん、あらあ,私小説のつもりでじゃなかったんですが、いつもつづき・・と書いて、続いた試しがあるのか疑問です。

ぼくも最初は、引き継ぎであれで、なまった身体で体力的にも自転車でついていくのがたいへんで、どうなることと思いました.(笑)
Commented by past_light at 2009-07-07 20:59
さすらいさん、高校2年からというと自立が早いですね。
それにけっこうぼくよりヘビーな生活だったような・・。
しかし、いずれにせよ、30年以上前だと、みんな、にたような生活をしていた連中も多いんでしょうね。
ぼくが長く続いたバイトでは、タワー型の駐車場の管理は楽でした(笑)。
Commented by さすらい at 2009-07-08 21:03 x
 親の転勤についていかなかっただけです。収入と部屋代は決まっていたので、割り算すると1日100円でした。考えてみれば、もしけがや病気でもすれば、費用は全くなかったわけですが、当時はそんな心配は全くしていませんでした。
学生時代の後半は、全共闘運動の時代で、周囲にも、「経済的に自立しなければ発言権もない」という理屈で、わざわざ家を出て下宿して、バイトで生活する学生が増えました。少しでも給料がいいバイトというと力仕事に向かうことになり、清掃会社の時は、学生つながりでネットワークみたいになり、多いときには7~8人その清掃会社でバイトをしていました。デパートの清掃に入っていたときは、傷のついた茶碗などの不良品を頂いたりして、結構助かりました。
Commented by past_light at 2009-07-09 01:15
さすらいさん、
1日が100円というと、当時といえどもかなり厳しい数字ですよ。
30年以上前だと、立ち食い蕎麦あたりは30円から50円程度でしたでしょうか?。
しかし、経済観念というか、生活の知恵みたいなものは成長しそうです。

ほんとに、若いことのなんといってもよさは、さして、心配しない,こと、なんとか切り抜けちゃう感じで気持ちがいること。
そういえば、その頃の方がアルバイトは、アルバイト情報誌も少ないというか,ぼくのころにやっとアルバイトニュースという薄い雑誌が発刊された頃でしたか。それでも種類としてもいろいろみんなやっていたような気もしますね.
Commented by さすらい at 2009-07-09 12:37 x
その頃のアルバイトは口コミが多かったと思います。学生仲間のそんなネットワークがあったのです。物価は、今覚えているのは、ラーメンが60円、定食屋の日替わり定食が80円といったところでしょうか。高校の学生食堂のラーメンは30円でした。コッペパン1個が10円で、これを1つ買って、3つに分けて朝・昼・晩と食べたこともあります。
Commented by past_light at 2009-07-09 18:28
そうですね、互いに情報を会話のなかで交換できる風土が自然とありました。いくつかのバイトは友達の話からなかば紹介みたいなものもありましたね。

10円を三つに割ると3.3333・・円ですね,(笑)
友人がサラミを三日かじって、仕送りを待ったといってましたが、それよりサバイバル感あります(笑)。
Commented by さすらい at 2009-07-09 20:53 x
 あの頃は、それでもあんまり悲壮感がなかったですね。健康だったし、税金もないし。米代と授業料と家賃だけ確保しておいて、あとは生活費でした。生活費といっても、ほとんど食費です。甲府市という地方都市に住んでいましたから、自転車さえあれば、交通費もいりませんでした。バイトのお金が、文庫本やレコード代、それに喫茶店のコーヒー代になりました。
 不思議なことがありました。友達と3人で街を歩いていました。喫茶店でコーヒーを飲みたかったけど、全員一文無し、あ~あといって目の前を見たら、お金が落ちていました。ちょうど300円。コーヒー代も3人で300円。交番に届けないで、さっと喫茶店に入ってしまいました。
Commented by past_light at 2009-07-10 00:30
さすらいさん、こんばんは。
健康,これですね(笑)。50を過ぎると健康の話題がメイン,とか、中村雅俊が言ってましたけど,彼はおんなじ年代なのに若い(笑)。

コーヒー代というと、これは外せなかったですね。ぼくはよくジャズ喫茶に通っていたのですが,飯代よりコーヒーとタバコでエンゲル係数を稼いでいましたね、あれを飯代に当てればもっと健康的でした。
300円はそのときには十倍ぐらいの値打ちに見えたでしょう(笑)。
Commented by さすらい at 2009-07-10 14:56 x
あの300円は、天の恵みだと思っていました。タイミングが良すぎたので。
喫茶店はよく行きましたね。名曲喫茶、シャンソン喫茶。ジャズ喫茶もたまにありました。チェーンスモーカーでした。
たばこ代はそのうちに足りなくなって、パイプに切り替えました。清掃会社仲間の友達が、おちていた吸い殻を集めてきてくれまして、それをばらしてパイプに詰めてすったんです。
Commented by past_light at 2009-07-10 16:09
さすらいさん、
タイミングというと,タイムラグはあるのですが,5000円落として5000円拾ったことがありました。
こういうときは、どうしても交番へ行けなくて・・(笑)。
パイプですか、(笑)、、よく「シケモク」といって、灰皿からつまんで吸うやつも多かった。あれはまったくまずいんですが。
Commented by さすらい at 2009-07-10 21:41 x
そうです。シケモク拾いしてたばこ代浮かしていたのです。
でも、あれはまずい上に辛い。年金生活になった今は、経済的には
危機ですから、またシケモク拾いはじめなければならないかもしれません。でも、今は喫煙規制もあって、シケモクは落ちていないから、
難しいです。
Commented by past_light at 2009-07-11 01:00
さすらいさん
シケモクもあれですけど,(笑)すこし減らしてください(笑)。
ぼくは少しだけ減らしてます.。もともとヘビーでもないので、あれですが、ヘビースモーカーだと減らすの大変だとお察ししますが・・(笑)。
Commented by さすらい at 2009-07-11 01:38 x
やはり一人暮らしがまずいのですかね。
一人で間が持てなくてたばこに手が伸びるのは漫画的です。
お菓子やお茶で間を持たすという習慣はないので、口にするのは食事と
たばこだけですが、あまり動かないせいですか、体重が増えてきてしまいました。
Commented by past_light at 2009-07-11 01:51
実は,二月ほど前に、ひさしぶりにやめてみよう(笑)と思って、10日ほど口にしないでいたんですが,軽い気持ちで久しぶりに一服したら、これがうまく感じて・・(笑)。
なんとか二日で一箱あたりにしてます。タスポを持たないので,コンビニで買うしかないので,なくなるとなんとか忘れるようにしてます。(笑)
Commented by さすらい at 2009-07-11 13:09 x
10日我慢できたのなら、そのうちやめられるかもしれませんね。
タスポは写真がつきますので、身分証明書みたいな感じです。近くのスーパーには、「タスポのない方は、レジにお申し付けください。お貸しします。」とありました(笑)
コンビニがなくなれば、お手上げになりますね。
Commented by past_light at 2009-07-11 19:35
さすらいさん
10年ほどあまり吸わない期間もあったのですが,いつのまにかまた吸い始めてますからね。どうでしょうか。
まあ、あまり深く考えないことにした方がよけいなストレスもないでしょう(笑)。
Commented by さすらい at 2009-07-14 23:30 x
たばこは大学からですが、なんで吸い始めたのかきっかけが思い出せません。お金も無かったのにね。さして、まもなく、値段の安いパイプに切り替えています。仕事に入ってから紙巻きにもどりました。当時はたばこの害の話もなく、職員会の席にはずらっと灰皿が並んでいて、会議中激昂して灰皿を投げつける人がいました。
Commented by past_light at 2009-07-15 19:09
さすらいさん、
タバコの吸い始めって、だれも明確に答えたのを訊いた試しがありません (笑)

なるほど、経済上の理由からパイプでしたか。昔ならありそうな話ですね。

たしかにもんもんとした煙る室内で誰も文句を言ったのを聞いた試しがありませんでした.(笑)。
下宿時代に食事で外出している間に友達が勝手に部屋に入っていたときに、ドアを開けたら火事かと思ってびっくりしたことがあります(笑)。
by past_light | 2009-07-07 18:44 | ■コラム-Past Light | Trackback | Comments(20)

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